星屑探訪記 第1篇 01

むかしむかしの人たちのむかしばなし

くいしんぼうのおばけがいました。
くいしんぼうのおばけはおなかが減ると夜な夜な村に下りてきては
片っ端から食べれそうなものを食べ始めて
もう見渡す限り食べ物は無いんじゃないか
と、思うくらいまでずっと食べ続けました

食べれないものも平気でかじっては飲み込んでしまうので
村のみんなはおばけが来た次の日は
ひもじい気持ちとくやしい気持ちでいっぱいになりました

くいしんぼうのおばけはこわいおばけなので
なにか言おうものなら食べられてしまうのではないかと
村のみんなはこわがって何もできません

それでも何とかしなきゃ
と思った青年がいろいろ良く考えた末に
一つのアイデアを思いつきました

青年は言いました
「とびきりうまい料理を食べさせようと思うんだ!
 それはそれはとびきりうまい料理をね。
 食べたら笑顔になって顔が固まってしまうくらいで
 夢中になってしまうような料理を。」
村人たちは半信半疑のままだったけど
青年の熱意とわらにもすがる思いで
とりあえずやってみようという事になった。

青年はこの料理に必要な材料が足りないから
という事でその材料を探すために旅に出ました。

「みんなは僕が旅から戻るまでにとびきりおいしい料理の研究を」
といわれたので村人たちは…





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雫滴

水溜り

別にそんなに多くのことなんか望んじゃいないのに。

こぼれ落ちないように大事に大事に
僕は手のひらをおわんの凹の形にした。

隙間があるとこぼれてしまうので
僕は力いっぱいにぎゅうっとした。

なのに僕の手からは
ぽったん。
ぽったん。
と、少しづつ漏れ落ちていた。

このままじゃ空っぽになってしまう。
カラカラとカサカサとなってしまう。

慌てる気持ちにかき乱され
喪失感にまとわりつかれる。

なんで僕は大事にしようと思ったのだろう。
忘れてしまったその理由を思い出そうとするのだけど
ひと欠片の理由も思い出すことも出来ず

悩んでいるうちに僕の手は空っぽ。


僕はすぐにでも手のひらにすくう事が出来る場所にいるのだけれど
すくう理由が見当たらずもう長い間同じ場所で呆けている。


どうしてだろう。
すくう理由は見当たらないのに
すくう必要がない理由は次から次へと沸いてくる。

それでもこの場所から動かないでいるのは
きっとすくわなくてはならない理由があるからなんだろうと思うのです。









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ベウタナミアと僕

吐血

ベウタミアウナがいなくなってしばらくが過ぎた。

僕は彼がいないとバランスがおかしくなってしまうので
激しく転んでは一年中いつも口の中が傷だらけだった。

ベウタミアウナを探して旅をした。

とうとう彼のことを見つけたのだが
緊張か興奮か僕は駆け寄る瞬間
いつものように大転倒をした。

大きな音を出した僕を見つけて
「久しぶりの血の味はどんなんだい?」
と、口の中を激しく切った僕にベウタミアウナは言った。

「今までずっとそばにいなかったのに僕の事を分かったつもりかい?」
僕はここのところ毎日のように口の中を切っているし、
血の味が毎日少しづつ変わっているのだって知っているんだ。
とろとろと口から血がこぼれるのを感じながら僕は思った。

彼は僕の言葉を聴くと悲しい顔をぶら下げて
ゆらりと背を向けて悲しそうに歩き始めた。

僕はベウタミアウナのことを責めたいわけではなかったのに。

もっとそばにいてくれたら、
もっと僕の事を分かってくれたら、
いろいろと話せたら、
そんな事を伝えたかったのに。

新しい言葉を選んで君に話しかけようと思ったときにはもう
森の茂みに君は見えなくなってしまっていた。









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デージーとマトリカリア



春の国の王様が
夜空の国に出かけました。

春の国の王様は
かわいいかわいい娘を一緒に連れて行きました。

春の国の王様は
夜空の国で行方不明になりました。


夜空の国にひとりぼっちになってしまった
春の国の王様の娘。


夜空の国の王様は
しばらく春の国の王様の娘の面倒を見ることにしました。

夜空の国の王様は
あまりの春の国の王様の娘のやんちゃぶりに面倒になりました。

夜空の国の王様は
夜雲の精霊を呼び出して春の国の王様の娘を
春の国へ届けるよう命令しました。


夜雲の精霊は
春の国の王様の娘に連れまわされています。

夜雲の精霊が
道のりを分からないことをいい事に
あっちやこっちへ行かされ放題。

だって
春の国の王様の娘も道をわからないんだもの。

でも
春の国の王様の娘は楽しそう。

二人の旅は始まったばかり。
無事に春の国へいけるのかな?





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